2014年11月27日木曜日

<課外活動>30歳の生徒会①


中学・高校の時、何となく生徒会に入りたいと思った。大した理由は無かったが、何となく「楽しそうだな」と憧れを感じていたのだ。だが、内気な性格が災いして結局立候補することすらできなかった。大人になった今改めて考えると、やりたかったならとにかく立候補してみて落選したらしたで諦めれば良かったのだと思う。だが、当時の内気極まりなかった私は、生徒会には今で言う「リア充」の人気者達だけが入る資格があるのであって、絵に描いたような非リアだった私が立候補したところで大敗して恥をかくだけだと思って諦めたのである。
これまでの人生で数え切れない程多くの失敗をし、後悔を重ねに重ねてきたが、その中でも最大級の後悔が生徒会に挑まなかったことであり、高校で自らその選択肢を断って以来、ずっとそれを引きずってきた。別にそんなこと大したことではないと思われるかも知れないが、私にとっては、挑む努力すらせずに自ら可能性を閉ざしたことが情けなくて仕方がなかったのである。


さて、高校で逃げてから実に14年の時を経て、私に再び生徒会に挑戦するチャンスが巡ってきた。学校の Student Councilである。入学するまでは考えもしなかったのだが、8月下旬にあったクラブ紹介イベントに出展していたStudent Councilのブースで話を聴いて、「これはやるしか無い」と一気に気持ちが再燃した。留学生はお呼びでないかと思いきや、昨年度より留学生担当役員であるInternational Student Chairが新設され、中国人留学生がそのポジションに就いていたことを知ったのだ。


大きな動機は中高時代のリベンジだが、良く良く話を聴いたり考えてみたりすると、自身にとって非常に意義深い活動であることがわかった。

まず、Student Councilメンバー程、クラスメイトや学校職員、そして教授達と密接に関わることのできる学生はいない。「<受験7>志望校選定」で述べたが、卒業後もずっと続くような濃密な関係をクラスメイトと築きたいと考えていた為、この役割はうってつけだ。

さらに、私はジョンソンの小さく、しかし固い絆で結ばれたコミュニティが大好きなので、何がしか学校に貢献して足跡を残したいと考えていた。この考えから、Social Media Ambassadorとして学校宣伝のツイーターになってみたり、Admissions Ambassadorとして受験生の学校案内を手伝ったりしてきた。だが、Student Councilに入ればそれらを遥かに上回る貢献をできるに違いない。

また、固い絆で結ばれたジョンソンではあるがあくまでビジネススクールなので、日本の部活のように特定の仲間と一緒に長時間過ごし、共通の目標に向かって努力するというような機会は限られてしまう。ビジネススクールは「居場所」という概念が希薄だと思う。日本の大学で言うサークルや部活のような、「とりあえず授業が終わったから部(委員会)室へ行こう」というような概念が殆んど無い。その点Student Councilメンバーは否が応にも深く学校にコミットしなければならない立場の為、居場所に近いものを得て、メンバーとは「戦友」になれるのでは無いかと思った。

このようなことを考えながら、立候補を具体的に検討すべく選挙の内容について調べてみた。 Student Councilには全12ポジションあり、1学年全280名よりそれぞれのポジションに一人が選出されることとなる。候補者による宣伝や選挙活動は原則禁止なのだが、数少ない宣伝の場として、「プラットフォーム」(選挙ポスター)のStudent Councilを通じた全学生への配信および「プレゼンテーション会」に於ける1人2分間のプレゼンテーションのチャンスが与えられる。もっとも、プラットフォームをわざわざ何十名もの全候補者のものをチェックする者は多くないだろうし、プレゼンテーション会も任意参加の為、相当関心を持っている者でないと見に来るとは考えづらい。従って、結局のところ知名度勝負になる 。

人間、月日が経ってもあまり変わらないようで、私は今回も、人気者のライバルが現れたら落選して恥をかくのではないかなどと気にしていた。この期に及んで高校時代の内気な自分が出てきて不安を煽り立てるのだ。だが、高校で逃げ出してからこれまで14年間もずっと後悔し続けてきたことを思うと、恐らくラストチャンスである今回また逃げ出したら、それこそ一生引きずり続けることになる。従って、恥をかこうがかかまいが、今回ばかりは諦めるという選択肢は捨て、立候補することを決めた。また、ニューヨーク大学MBAコースに通っている日本人の友人が、惜しくも敗れてはしまったものの、果敢にも同様の選挙に挑んだことも刺激となった。

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