2016年9月18日日曜日

<総括3>何を学んだか―集団としての総体的な力―


面白かったのは、どのようなチームが優れたパフォーマンスを発揮できていたかだ。アメリカ人は自分の意見を通せる者こそが評価されると思っている傾向があり、日本人のように自分の意見に拘らずに他人の意見を聴いてばかりいるような者は評価されないとの考えが共有されていたように感ずる。


 ところが、実際にケースコンペティションのような場になると、優秀と思われているクラスメートが集まっているチームが勝つとは限らず、目立たない者が集まっているチームが物凄いパフォーマンスを発揮することが多々あった。私は、これは傾聴力の差が出たものと感じた。個人としてパフォーマンスの高い人間が集まっていたとしても、そのチームが機能するとは限らない。むしろ、各々が互いの良いところを引き出しながら、時に自分の考えを捨て去ることのできる勇気を持っていると、極めて質の高いアウトプットを出すことができる。故に、学校も”Go alone if you want to go there faster, but go together if you want to go farther”というような格言を用いながら、如何に他者の意見に耳を傾けることが大切かを都度強調していた。この点、幼少期から傲慢にならず他者の意見に耳を傾けるよう散々言われてきた我々日本人は、自然にそれを実践できるので強力な武器として使えると感じた。

もっとも、この傾聴力の基礎となるのは他者へのリスペクトだ。表面だけ聴いているように見せても、その人の本当の能力は引き出せない。個性の尊重が無ければ、そもそも異なる意見やアイディアが出てくることもない。だから、多様性を認めなかったり、他のメンバーの悪口を言う人がいたりする組織はうまく回らなくなる。

日本人の中にも、他者の欠点ばかりを探して、それを話のネタにしながら自分の地位を相対的に上げようとするような人は少なくない。これは最も恥ずべき行為である。悪口は伝播・伝染するので、このような人を野放しにしていると、組織内で不信感が生まれ、酷い場合には皆が皆の悪口を言い合っているような状態となり、やがて崩壊に至る。


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