2014年11月26日水曜日

<受験10>Tuckインタビューと結果

濃霧のウェストチェスター空港
Tuckのあるニューハンプシャー州ハノバーは遠い。ボストンからバスで34時間、ニューヨークからだとさらに掛かる。数多いビジネススクールの中でも日本から最も行きづらい場所にある学校の1つだと思う。

訪問に際しては、最短の移動時間で済むよう羽田からニューヨークへ飛び、タクシーでニューヨーク郊外のウェストチェスター空港へ移動し、そこからプロペラ機でハノバーの隣町レバノンへと飛び、さらにレンタカーで現地へ向かうという何とも複雑な移動計画を立て実行に移したが、ウェストチェスターからのプロペラ機が濃霧の為キャンセルとなり、結局陸路で向かうこととなった。

悪名高きプロペラ機には良くあることだそうなので、Tuck訪問を予定している方は最初から陸路移動の計画を立てることをお勧めしたい。
さて、ハノバーではインタビュー前日に、地元のスキージャンプクラブのコーチ達に面談してもらった上で日本人在校生の方々に夕食にも招待頂き、気分上々の中、翌日のインタビューへ臨んだ。インタビューは2年生との一対一の30分間のもので、質問は「なぜ今MBA、そしてなぜ当校なのか?」「これまでのリーダーシップ経験は?」「これまでの挫折経験は?」等、極めてオードソックスなものばかりだった。それにも関わらず、私は全く上手く答えることが出来ず、手応えが0のまま終えることとなった。インタビュー対策と言えば、一人で想定問答を考えてフロの中で練習した程度だったのだ。今振り返ると、良くそんな準備ができていない状態でインタビューへ赴いたものだと思う。弾丸日程だった為、感傷に浸る間もなくハノバーを後にし、半泣きのまま東京行きの飛行機に乗りこんだ。

レバノン−ウェストチェスターを結ぶプロペラ機
帰国した私を待っていたのは異動だった。人事部から、日本のマンションの海外顧客への販路拡大を扱う部署への異動で、シドニーへの転勤が申し渡された。元々、海外転勤は内定者時代から志望していた為、ある意味願ったり叶ったりではあったが、受験真っ只中のこの時期の転勤ということに、複雑な心境になったことは否めない。しかもシドニーへは一人駐在で、営業という本業に留まらず、事務所の立ち上げから、会計・人事・総務等全てを含む事務所運営をしていくということだったので、受験に割く時間を作れるか非常に不安になった。

とりあえず、事務所・自宅を決め、法務・税務・会計等に必要な内容を調査してくるという趣旨で、2週間程現地に出張に行くことになった。出張の最中にTuckの合格発表予定日がある。インタビューに自信は全く無かったものの、それでもウェイトリストくらいには載るのではないかと思っていた。「もし受かったら何と言って転勤を断ろうか」等と妄想しながらシドニーへと発った。

シドニーで一週間程度経った頃、合格発表の日を迎え、「March 15: Your Tuck Decision」というタイトルのメールが届いた。メールに記載されていたURLをドキドキしながら辿ると次のような内容が...

Thank you for applying to Tuck School of Business.  We appreciate the time and effort you have devoted to the application process.  The Admissions Committee has carefully reviewed your application and regrets that we are unable to offer you admission to our program. We wish you every success in the future.

日本の就活でお馴染みの「お祈りメール」だ。ウェイトリストに載ったとの記載も無く、箸にも棒にも掛からない完全不合格だった。徹夜で勉強したGMAT・クリスマスのエッセイ・弾丸オンキャンパスインタビュー等、全てが水泡に帰した気がし、虚しく、涙も出なかった。

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