2014年10月13日月曜日

<受験1>ボストン

美しいボストンの街
(タイトル<受験x>では、MBA受験経験について記す)

20115月、私はアメリカのボストンを訪れた。当時は会社の人事部に所属しており、その年の新卒採用のリーダーを務めていた。2011年と言えば、東日本大震災の年である。計画停電・原発事故処理等で毎日状況が変わる中、休日返上で働いて何とか採用活動を完了させ、疲れきって休暇を取得したのだった。特にボストンに行きたいと思っていたわけではないのだが、たまたま両親が旅行に行くと言うので、付いて行くことにした。

ボストンでは、両親が観光名所を周るプランを立てていたので、私はただ彼らに付いていくだけだった。元々、特にやりたいことがあってボストンを選んだ訳ではなく、単に疲れ
を癒やしたかっただけなので、それで良かったのだ。

父が歴史が好きなこともあって、ボストンの諸々の観光地をはじめ、ポーツマス条約の舞台となったポーツマスや、アメリカ建国の父達の最初の入植地等を巡って楽しかったが、私の印象に特に残ったのは、ボストンの街で見た学生達だった。カフェ・レストラン・公園等、ボストン市内の至る所で学生達が勉強や議論に励んでいたのだった。私は、新卒採用の仕事柄学生に毎日接していたし、自身がその4年前まで学生だったので、学生のことなど熟知していたつもりだったが、採用活動で会ってきた日本の子供っぽい就活生のような学生はあまりおらず、カフェや公園のベンチで議論したり読書をしたりする彼らは、知的で輝いて見えた。

私は、一橋大学商学部を2007年に卒業した。学生時代は我ながら勉強しなかったと思う。体育会スキー部でジャンプ競技・ノルディック複合競技をやっていた為、そもそも1年の1/3は新潟や北海道で過ごしていた。勉強は単位取得の為にしかやらず、成績も必要最低限。まともに勉強したのはゼミくらいだった。
ただ、今思い起こしても、一橋での生活は後悔していない。と言うのも、ジャンプを飛ぶことは自分にとって幼少からの夢だったからだ。仮に今再び18歳に戻れるとしても、全く同じことをやって卒業するだろう。競技に専念した結果、18歳から始めたにも関わらず、国体代表に選抜され、学生の全国大会でも幼少期からの経験者でなければ絶対無理だと言われていたメダル獲得を達成することができた。卒業して7年以上経った今でもこれは誇らしく感じている。
一方、勉学に励むキャンパスライフへの憧れは否定できず、漠然ともう一度大学で学びたいな、と感じていた。


そして、父の観光ルートの一環で、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)を訪れた。目の当たりにしたのは、憧れのキャンパスライフそのものだった。緑あふれるキャンパスで勉強に励む学生達を眺めながら、彼らのような学生生活を再び送ることができたらどんなに素晴らしいことだろうと思ったのだった。




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