結局、走るのは今でもやはり好きにはなれないが、走っていると走ることだけに集中するので、日々の心配ごとを忘れることができる。
ただ自分の身体と一対一で向き合うだけの時間となる。思えば、ジャンプをやっていた頃はジャンプ台でのトレーニングがそういう時間だった。ジャンプ台のスタートゲートに座ると、完全にジャンプのことだけに集中するので、雑念が吹き飛ぶ。言わば 「無の境地」に至ることができ、それが実に心地良いのだった。競技から離れて以降は、仕事のプレッシャーを感ずる時や気分が乗らない時は酒に逃げていたが、当然健康に良くないし、眠りが浅くなるので負のサイクルを回すこととなる。また、飲んでいても結局仕事のことを考えていたりする。だが、走ることは身体にも精神的にも良いサイクルを回すことに繋がる。競技をしていた頃は、上達することや成績を残すことだけがモチベーションだったが、それだけではないのだ。この歳にして改めてスポーツの素晴らしさを再認識した。
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